[ MASSADA | マッサーダ ]閉じた曲線が語りかける、知性と感性の眼鏡「QUADRATIC」に迫る

May 24, 2025

こんにちは。
ブリンク外苑前の渡辺です。

現在、ブリンク外苑前では 5月17日〜6月1日の期間中、MASSADAのPOPUPを開催しております！
約100本もの商品が揃う圧巻のラインナップでMASSADAの世界観を体感いただけるPOPUPとなっております。

先日は衝撃の作品「WHITE CIRCLE HYPERION」についてご紹介させていただきました。
こちらの詳しい内容は前回のブログにてご覧ください。
https://blinc.co.jp/blogs/blinc/massada-white-circle-hyperion

この期間中、MASSADAの中でも面白いなと感じた商品をピックアップしてご紹介させていただきます。

今回ご紹介するのは[QUADRATIC]です。
まずはかけたところからお見せします！

線は細めですが、しっかりとクセのあるデザインな印象ですね。
実はこちらの眼鏡もマニアックな要素がふんだんに詰め込まれており、語るところだらけとなっております。

今回もしっかりと紐解いていきます！

数学と芸術、そして精緻な日本のクラフツマンシップが三位一体となった“数式の芸術作品”

このモデルは、1989年に数学者CundyとRowlettによって特定された特殊な曲線「Bean Curve（ビーンズ曲線）」から着想を得ており、x⁴ + x²y² + y⁴ = ax(x² + y²)という四次方程式に基づいています。
昔から数学が苦手なので、数式を見るだけでも目が回りそうですが、この複雑な式が描く曲線は、数学上ごく稀な“閉じた曲線”という特性を持ちます。
曲線を描いてみました。

確かにこの表の曲線はQUADRATICのレンズシェイプそのものですね！
x⁴ + x²y² + y⁴ = ax(x² + y²)という四次方程式は無限に続くラインではなく、完全に自立した構造となっております。この閉じる数式は極めて稀で、ほとんどが学術的関心の対象に留まっていたこの曲線を、MASSADAは初めてプロダクトデザインへと落とし込みました。

数学が眼鏡になる——そんな前代未聞のアプローチを実現したのが「QUADRATIC」なのです。

チタンフレームに宿る数理美と職人技

このフレームの製造は、世界屈指の眼鏡技術を誇る日本の工房で行われています。
素材は軽量かつ強靭なβチタンを使用し、24金を含むマルチカラープレーティングを施しております。
数学的構造の無機質さと、芸術的な温かみが絶妙に融合したフレームとなっています。

プレスによって成形された独特なブリッジパーツには、先ほどの数式 x⁴ + x²y² + y⁴ = ax(x² + y²) が記載されており、機能的かつ視覚的にも唯一無二の存在感を放っております。

また、鼻パッドにはMASSADAロゴ入りのカスタムチタンパーツを使用しており、細部にまでブランドの美学が貫かれているのが分かります。

Brâncușiの芸術から生まれたテンプル構造

QUADRATICのテンプル構造は、ルーマニア出身の彫刻家・建築家であり、モダニズム彫刻の父とも称される コンスタンティン・ブランクーシ（Constantin Brâncuși） の芸術作品「Bird in Space」から着想を得ています。

https://en.wikipedia.org/wiki/Bird_in_Space
Wikipediaより引用

彼の作品に見られる、純粋でミニマルなフォルムと曲線の静謐な佇まい。
それらを再解釈し、現代的かつ機能的に落とし込んだのがこのテンプルデザインになっています。
実用的でありながらも、身に着ける者の知性や感性に語りかけるような造形は、日常の中にアートを宿す、MASSADAらしい美学の結晶といえますね。

世界限定生産——ナンバリング入りのプロダクトアート

QUADRATICは、世界限定生産となっており、各色129本の生産となっております。
すべてにシリアルナンバーが刻まれており“一点もののアート”としての価値も持ち合わせたフレームになっています。

美しさを数式で定義し、それを物理的に表現する——この挑戦は、もはやアイウェアの領域を超えています。
QUADRATICは、日常の中に「哲学」「構造」「思想」を取り入れるという新たな感覚を纏うような特別感を味わうことができると思います。

ぜひ数式の芸術作品「QUADRATIC」を体感してみてはいかがでしょうか？