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メタルフレーム選びのすすめ。MIZ DIALOGUE、SAVILE ROWを徹底解剖。


正直なところセル(プラスチックフレームよりも繊細な見た目から、それぞれのデザイン性やディテールの違いが伝わりづらいのがメタルフレームだと思います。

掛け心地の軽さや馴染みやすさだけではない、その細い線の中に隠れたメタルフレームの魅力を感じるポイントを徹底解剖していきます。

今回は2つのブランドに焦点を当ててご紹介します。国は違えどどちらも伝統的な素材や製法を守りながらメタルフレームを長年作り続けている背景があります。

ひとつは1941年福井県鯖江市創業の「水島眼鏡」が製作している「MIZ DIALOGUE(ミズ ダイアログ)」。

もうひとつは1932年創業のロンドンの眼鏡工房「「Algha Works(アルガ ワークス)」が手がけスタートし、現在はイタリアの老舗工場「Kudos(キュードス)」が製造している「SAVILE ROW(サヴィル ロウ)」です。

MIZ DIALOGUEからはQuintusSAVILE ROWからはPanto、それぞれのブランドの代表作を比較しました。


①【ファクトリーブランドならではのサイズ展開から選ぶ】


Quintusのサイズ展開--------------------------------
レンズ横幅45mm  /  鼻幅21mm  / テンプル長145mm
レンズ横幅47mm  /  鼻幅21mm  / テンプル長145mm 
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平均的なサイズ感をしっかりと抑えた展開です。ヨロイ(蝶番部分)の位置がやや中央寄りなのでその分横幅がゆったりとしています。

Pantoのサイズ展開----------------------------------
レンズ横幅45mm  /  鼻幅20mm  / テンプル長145mm
レンズ横幅47mm  /  鼻幅20mm  / テンプル長145mm
レンズ横幅49mm  /  鼻幅20mm  / テンプル長145mm

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SAVILE ROWに限らずイギリスでは着用者のサイズに合わせてビスポーク(セミオーダー)する文化がある為、他のブランドに比べてサイズ展開が多いのが特徴です。
(※現在ブリンク店頭ではSAVILE ROWのビスポークオーダーは受け付けておりません。ご了承ください。)


②【耐久性と持続的な美しさを求めた素材選び】

MIZ DIALOGUE:Sun Platinum Metal(サンプラチナ)

サンプラチナは、1930年に日本で開発された白色系合金で、身体との親和性に優れ歯科材料などにも使われています。研磨によって軟らかい白金色に輝き、素材そのままの色合いも魅力です。強い耐久性を持ち経年劣化しにくい素材です。


質感はやや固めで、容易には曲がりにくい特性があります。さらにフィッティングすることで抜群の安定感が生まれ、カチッとした掛け心地ちです。メタルフレームの繊細さが心配な方も安心な眼鏡です。

SAVILE ROW:Rolled Gold(ロールド ゴールド)

Rolled Goldは金を「溶着」させるという技法で、金と芯のメタルとの間に「真空状態」を生み出す「膜」を作り、その結果空気に触れず経年劣化を防げる特性があります。内側の芯の周りは18Kを用いています。金張とも金メッキとも異なり純金属の割合が多く洗練された輝きに加えて耐久性のある安定した仕上がりです。


「金」は金属の中でも特に柔らかいとされますが、金属配合のバランスの良い18Kは程よい柔軟性を持ち、メガネフレームにとても適した素材です。こちらもフィッティングする事で圧迫感を軽減でき、ストレスの少ない掛け心地です。


③【全体の印象を大きく左右するブリッジデザイン】

MIZ DIALOGUE:マンレイブリッジ / カスタムで一山に変更も可能


ブリッジの形状は四角い「富士山型」で、これは水島眼鏡の古くからのデザインを継承しています。鼻パットは2本の金属を曲げて取り付けるだき足パットですっきりとした仕上がりです。 

SAVILE ROW:マンレイブリッジ 

ブランド創設から変わらない伝統的な山形のブリッジデザインは、やや装飾的でエレガントな印象です。SAVILE ROWも差し込み式のノーズパットでネジを使用しない分スマートな見た目です。

④【マニアックな視点で見るヨロイの仕様】

MIZ DIALOGUE:スパルタ式

丁番がロー付けされておらずヨロイ(蝶番)と一体になっています。構造上、ヨロイ位置はやや中心寄りに付いています。眼鏡を装着した際には目がおおよそ真ん中にくるようなバランスになります。

▲彫金カスタム例
面が広く取れる
のとフロントからテンプルにかけて流れるようなラインが彫金などのカスタムが映える仕様です。

MIZ DIALOGUEのカスタムについて

SAVILE ROW:割り智

真ん中で割れてレンズとテンプルを一緒に挟み込んでいるクラシカルなディテールです。細かい部分ではありますが一気にレトロな雰囲気を感じられるポイントです。ヨロイは上部に位置しているので眼鏡を装着した際には目がやや上にくるようなバランスになります。


⑤【メタルフレームをさらに魅力的にみせるセル巻き】


MIZ DIALOGUE、SAVILE ROWともにセル巻きの仕様があります。セル巻きはセル(プラスチック)をリムに巻き付けて作られています。シンプルな印象にまとまりがちなメタルフレームに温かみを持たせたり、存在感を強めてくれる効果があります。

MIZ DIALOGUE
PRODUCT NAME : Quintus (セル巻き)
COLOR :  SPM / C3 マット
PRICE : ¥62,150(w/tax)⁠

 



SAVILE ROW
PRODUCT NAME : Panto (WINDSOR RIM) 
COLOR :  Gold / Dark Tortoise

PRICE : ¥127,050(w/tax)⁠

 

共通点も多いMIZ DIALOGUE、SAVILE ROWの細かな違いに興味を持って頂けたでしょうか?深く知るとメタルフレームのデザインが全然違って見えてくるはずです。メタルフレーム選びに悩んだら今回解説したようなポイントに注目して、自分が本当に欲しい1本を探してみてくださいね。

 

text: Mai  Nagao

 

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