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C.W.Dixey&Son | シー ダブリュー ディキシー アンド サン 知られざるその歴史について〈前編〉

現存する最古の眼鏡製造メーカーとして挙げられるブランドC.W.Dixey&Son(シー ダブリュー ディキシー アンド サン)。普段は表立って店頭に並ぶことが少なく、当店”秘蔵のブランド”として大切に取り扱っています。230年以上にわたる歴史。その魅力を味わうためには、この長い歴史と背景を知って頂く必要があります。今までは詳しく語ることのなかったここにフォーカスし、今回はブランド誕生から英国王室との関わりについてご紹介致します。



【ブランドの成り立ち】

産業革命が起きた18世紀後半。1777年創業者であるウィリアム・フレイザーは、光学及び数学機器を製造する会社を、ニューボンドストリートに設立しました。1796年には、時の国王ジョージ3世より数学機器メーカーとしての功績を認められロイヤルワラントを取得。以降は英国王室と長い関係を築くこととなります。

王室御用達となったことで、他国への献上品を製作することもあり、中国清朝第6代皇帝乾隆帝のために作られた望遠鏡もその一つでした。現代の日本でも一般的に存在する宝石や貴金属があしらわれたアイウェアも、この作品でも見られる金やエナメル等の装飾を得意とした同ブランドが先駆けでありました。

1822年にはチャールズ・ウェイステル・ディキシーと彼の叔父ジョージによって「G.&C.Dixey」に社名を変更。その後チャールズの子孫達が継承していくことで語尾に”Son”が付けられ現在の名称に至ることとなります。



【英国王室との関係構築】

19世紀初頭に起こったナポレオン戦争にて、イギリス軍の指揮をとったことでも知られるウェリントン公爵が顧客になってからは、国王ジョージ4世から再びロイヤルワラントを授与されました。この時の逸話として、公爵に贈る眼鏡ケースのカラー(本来は赤色を希望していた)を間違えてしまったことがきっかけとなり、以来ブランドとの関係が築かれたという記録が残っているそうです。

続く国王ウィリアム4世には、スクエア型のスチール製フレームにカラーレンズの入った眼鏡を献上しています。その後、チャールズ・ディキシーが亡くなった1880年以降、3世代にわたりオプティシャンとしてヴィクトリア女王に仕えることとなり、王室との関係は1929年まで続くこととなります。



【大戦を経て】

20世紀の中盤、第2次世界大戦の勃発により、C.W.Dixey&Son(シー ダブリュー ディキシー アンド サン)も、その影響を受けることとなります。しかし、混乱の時代の中にあって同ブランドは、英国に多大な影響をもたらせたある人物と関わることになります。

現行品にも見られる眼鏡のある部位に、その秘密が隠されているのですが、続きはいずれお話させて頂きたいと思います。その前にお知りになられたい方は、お気軽にお店にお越しください。

(左上)
C.W. Dixey & Son|シー ダブリュー ディキシー アンド サン
PRODUCT NAME: CHARTWELL01
COLOR: B
PRICE: 57,780 yen (w/ tax)

(左下)
C.W. Dixey & Son|シー ダブリュー ディキシー アンド サン
PRODUCT NAME: CHARTWELL03
COLOR: T
PRICE: 57,780 yen (w/ tax)

(右上)
C.W. Dixey & Son|シー ダブリュー ディキシー アンド サン
PRODUCT NAME: CHARTWELL02
COLOR: B
PRICE: 57,780 yen (w/ tax)

(右下)
C.W. Dixey & Son|シー ダブリュー ディキシー アンド サン
PRODUCT NAME: CHARTWELL22
COLOR: T
PRICE: 57,780 yen (w/ tax)

Text: Yasushi Kato

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