ポーチになる眼鏡ケース「kurumu」発売!ima × kijinokanosei × blinc スペシャルコラボ・前編
ブリンクは、この夏、軽量でコンパクトな眼鏡ケース「kurumu」を発売します。ブリンクの店舗デザインを手がけるインテリアデザインユニット「ima 」、テキスタイルブランド「kijinokanosei」とのコラボレーションにより生まれたポーチ型ケースの制作秘話を座談会で振り返る前編です。
荒岡(ブリンク):imaさんと一緒に眼鏡ケースを作れたこと、とても嬉しいです。発売にあたり、このプロジェクトのきっかけを振り返ってみたいと思います。
小林マナ(ima):さかのぼると、私たちimaとSTAMPSの吉川さんとの出会いがプロジェクトのはじまりですよね。
吉川(kijinokanosei): そうですね。僕の会社(STAMPS)でオリジナルのテキスタイルブランドを立ち上げる時にお声がけしました。imaさんは、インテリアライフスタイル展の弊社のブースや僕の家の内装をデザインしてくれていて、テイストをよくわかってくださるのでとても信頼していました。
小林恭(ima):お話を聞いた時は、まだ「kijinokanosei」というブランド名もなかったですよね。そもそも、なぜテキスタイルを?
吉川:僕はアパレル業界に30年以上いて、海外の生地をたびたび扱ってきました。むこうでは生地がブランドとして認知されていて、ブランド名が高品質の証になっていることも多いんです。ある時、ブランドの方に「日本の生地だってとてもいいのに、君はなぜ使わないのか」と問われて、確かにそうだなと。
荒岡:海外はテキスタイルへの意識が高い印象があります。北欧インテリアなどもそうですね。
吉川:はい。よく知られているものだと、デンマークの「クヴァドラ」やフィンランドの「マリメッコ」でしょうか。どちらも、ブランディングにより世界観がきちんと表現されたファブリックブランドで、国を代表する産業としてのイメージもある。一方で、日本の生地にも品質のよいものがたくさんあり、例えば、尾州のウールなどはエルメスのようなビッグメゾンでも使われています。だけどブランド名がないので日本製であることはおろか、産地で脈々と続くものづくりとして知られるきっかけも少ないんです。
吉川:僕はファッションもインテリアも好きで、とくに北欧家具が好きなんですね。僕にとってファブリックは、服とインテリアをつなぐ共通項。生活に欠かせないものとして身近でした。その上、アパレル会社として日本の生地生産の技術や品質は海外にひけをとらないことを知っているのだから、日本人として、産地の見える生地を主人公としたテキスタイルブランドをやってみたいと思うようになりました。
荒岡:洋服とインテリアの間の垣根なく行き来できるのは、魅力的ですね。実際には、どのようにブランドをスタートしたのですか?
吉川:生地に詳しいスタッフの田中に出会ったことが大きいですね。彼女は、生地屋で経験を積んだのち、アパレルメーカーで生地の責任者として日本全国のファブリックを扱ってきました。膨大な量の生地の個人コレクションもあって、アイデアも豊富です。田中とならブランドを軌道にのせられるのではないかと思ったんです。
小林マナ:打ち合わせの時に、海外にも通用する日本のインテリアファブリックとして「生地の可能性を追求したい」と繰り返しおっしゃっていたのを覚えています。それほど想いが強いのなら「それをブランド名にしてはどうですか?」とお伝えしましたね。
吉川:そうなんです。それもひとつのきっかけでブランド名を「kijinokanosei」にしました。
荒岡:なるほど~。でもブリンクの店名も、小林さんたちの意見がきっかけですよ。
小林恭:えっ。そうでしたっけ。
荒岡:そうですよー。覚えてないですか? 店名は、当初「blink(まばたきの意)」だったんですよ。それを小林さんが「blinc(kをcに変更)」にしたほうが面白いって。視力検査の「C」を連想するからって。
小林恭:そうでしたか。いい名前ですね(笑)。
荒岡:imaは、ブランド名でもアイデアを出されていたんですね。すごい! ところで、imaさんは生地のデザインは何度目ですか?
小林恭:それがはじめてなんです。これまで、フィンランドのマリメッコやラプアンカンクリの店舗デザイン、テキスタイルデザイナーの鈴木マサルさんとのコラボはあったんですが。
荒岡:そうなんですね。では後半では、はじめてのテキスタイルデザインをどんな考え方で進めていったか、ぜひ聞かせてください。
後編は、以下のURLからご覧ください。
ポーチになる眼鏡ケース「kurumu」発売!ima × kijinokanosei × blinc スペシャルコラボ・後編
https://blinc.co.jp/blogs/features/kurumu-ima-kijinokanosei-blinc-2
PRODUCT NAME : kurumu
PRICE : ¥13,200-(w/tax)
設計事務所ima
小林恭と小林マナのデザインユニット。1998年の活動開始以来、数多くの商業空間のインテリアデザインや建築設計を手がける。
kijinokanosei
日本国内の生地の産地にフォーカスしながら、新しい生地を作る過程での可能性、そこから広がるものづくりの可能性を追求するテキスタイルブランド。
ブリンク外苑前
住所 東京 港区南青山2-27-20 植村ビル 1F
TEL 03-5775-7525
営業時 12:00~20:00
定休日 月曜日 祝日の場合は振替で火曜日休業
URL http://blinc.co.jp/blinc/
ブリンク ベース
住所 東京 港区北青山3-5-16
TEL 03-3401-2835
営業時 12:00~20:00
定休日 月曜日 祝日の場合は振替で火曜日休業
URL http://blinc.co.jp/blincvase/
Text: Saiko Ena Photos: Tatsuya Sakaguchi