【kearny】「山」が形作るデザイン─kearny 新作「konide」入荷のお知らせ
7月12日(土)、kearnyの新作モデル「konide(コニーデ)」がblinc vaseに入荷いたしました。 今シーズンは、ブランドとしても久々となるセルロイド素材の新作3型(konide-1, -2, -3)が登場。 それぞれに宿るのは、自然が生み出したフォルムと、時間が育てた造形へのリスペクトです。
「konide」が模る、成層火山の美しさ
kearnyではこれまで、デザイナー熊谷富士喜氏が訪れた土地や自然の中で出会ったフォルムの美しさ、時間の堆積、地形のダイナミズムを、眼鏡というプロダクトに変換してきました。その体験や感性をフレームデザインに落とし込むことで、kearnyの眼鏡には“生”が宿っているような印象すらあります。
今シーズンの新作「konide」は、円錐形の成層火山=コニーデ火山に着想を得たモデル。 中でも、日本を象徴する富士山と、かつての姿を想起させる赤城山の山容を反映しています。
成層火山は、噴火と堆積を繰り返しながら長い年月をかけて理想的な姿へと磨かれていく存在。 「konide」では、その“時の対比”をフレームサイズに落とし込みました。
◯konide-1:フレーム縦幅約 3.7cm(= 富士山の標高 3776mを10万分の1にスケール変換)
◯konide-2 / konide-3:フレーム縦幅約 5.0cm(= 赤城山の仮想されたかつての高さ5000mから着想)
まさに地形のスケール感を、眼鏡の寸法として凝縮するという、kearnyらしい思考のアプローチです。
曲線美の設計と“山”のディテール
特にkonide-2のレンズシェイプには、地球が赤道を軸にわずかに膨らむという地形的な特性を取り入れ、人工物には出せない自然な丸みを再現。 さらにブリッジ部分の設計にも、山の造形がモチーフとして織り込まれています。
◯ブリッジ上部は赤城山の山並みをイメージしたライン
◯ブリッジ下部は山ような稜線を想起させる山型フォルム
ディテールの一つ一つに自然へのまなざしが込められており、デザインとしての遊びと意味づけの両立が図られています。
素材としての“時間”──セルロイドとkonide
今回の「konide」に採用されたのは、kearny初期から大切にしてきたセルロイド素材。 これは単なる懐古趣味ではなく、時間とともに表情を変え、使用者の顔に沿って育っていく素材という点で、コニーデ火山の成長とも重なるように感じます。
自然は変化を繰り返しながら美しくなっていく。一方でセルロイドは、使い込むことで味わいが増していく素材です。 「konide」は、そんな時間による変化を感じさせてくれる眼鏡です。
「konide」シリーズの紹介
◯konide-1:縦幅約3.7cmのコンパクトな設計。山型を反転させたような、菱形や樽型のような独特なデザイン。一見個性が強そうに見えるが、かけてみると顔馴染みが良く、デイリーなワンアイテムとしてもおすすめ。
◯konide-2:縦幅5.0cmの標準設計。少し縦長なラウンドシェイプで、普遍性を感じるベーシックなデザイン。太く丸いリムは柔らかな印象を与えつつ、クラシックすぎず流れるようなラインがスタイリッシュさも漂わせる。
◯konide-3:同じく縦幅5.0cmながら、わずかに横に広がったフォルムで、よりモダンな印象を演出。シャープでクレバーな印象を与えるウェリントンデザインであり、kearnyが近年リリースしてきたウェリントンシェイプの中では比較的ワイドなサイズ感。程よい抜け感があり、ファッショナブルな佇まいを感じさせる。
サイズやシェイプに応じた「個」の表現がありながら、すべての型に共通しているのは自然と人の関係性を丁寧に形にするという姿勢です。
時間と自然が生み出すかたちを、眼鏡として再定義する試み。 kearnyが提案する「konide」を、ぜひ店頭でご覧ください。
Text:Junichi Tashiro
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