『夏のアヤメまつり』に向けて デザイナー今泉氏インタビュー
このたび、ブリンク ベースでは、8月11日(金)~31日(木)まで、ファッション関係者やヘアスタイリスト、老若男女問わず人気のあるブランド、ayame | アヤメの人気メタルフレームを中心として、新作・定番モデルを揃えた『夏のアヤメまつり』を開催します。
今回は代官山にあるアトリエで、デザイナーの今泉悠氏にお話を伺ってきました。
MD高桑(以下高桑):本日はお忙しいところお時間いただきまして、ありがとうございます。夏にayame | アヤメを特集させていただくのは今回で2回目ですが、今年はメタルフレームを中心にブランドの魅力をお伝えしていこうと思っています。
今泉さん(以下今泉):今回もお声かけいただき、ありがとうございます。ところでうちはメタル以外にもセルもコンビも作ってるんですが(笑)、どうしてメタルなんですか?
ayame | アヤメ
PRODUCT NAME: MANRAY
COLOR:G
PRICE: 43,200yen(w/tax)
高桑:もちろん今回もメタル以外にも幅広くご紹介させていただきますが、“メタルを中心に”とあえてうたおうと思ったきっかけは、僕がこのMANRAYというモデルに普遍的な魅力を感じていることがあります。メタルブリッジとノーズパッドが一体型になっている独自開発のマンレイ山、無駄のない削ぎ落とされたデザイン、意外とどなたにでも馴染みますし、お客様にかけていただいているのをずっと見ていても飽きがこないんです。
※MANRAYについて詳しくご紹介したブログはこちら
今泉:ありがとうございます。マンレイ山のパーツの開発や、鯖江で製作されていることの利点を生かしたフレームなので、そうした生産背景もお客様に伝えていただきやすいのではないかと思います。
高桑:せっかくなので、ayame | アヤメのメタルフレームの歴史を少しふりかえってみましょう。
今泉:はじめてのメタルフレームはNo.1101で、2011年秋に発表しました。(写真左上・『TOOLS』に掲載されているメガネ)このモデルはお客様の反応もよくて、かなり反響があったのですが、この後セル巻のフレームがとても人気になったので、もう僕たちが作る必要はないかな(笑)と思って、廃番になりました。
ayame | アヤメ
PRODUCT NAME: OLDSTAR
※ブリンク ベース ブログ2013年12月分より転載
※現在は廃番となっています。
高桑:このモデルの後継として、玉型(レンズの形)は2012年に発表されたOLDSTARが継ぐ感じになりますよね。彫金など、ブリッジの印象は変わりますが。
ayame|アヤメ
PRODUCT NAME: FOCUS
※現在は廃番となっています。
今泉:そうですね。ところで、この時期発表したFOCUS、OLDSTARの後は、ボストンタイプのメタルはED(下半分がリムレスのフレーム)以来、数年メタルのみのフレームを作らなかったんです。
ayame | アヤメ
PRODUCT NAME: ED
※ブリンク ベース ブログ2014年1月より転載
※現在は廃番となっています。
高桑:また人気になりすぎて、自分たちで作る必要がなくなってしまったんですか?(笑)
今泉:毎回そうだと有難いのですが(笑)、そうではなくて、次に作りたいもののイメージはありつつも、ブリッジのマンレイ山のアイデアを形にできる工場が、なかなか見つからなかったんです。
このブリッジとノーズパッドが一体になっているマンレイ山のパーツは、メタルを立体的にねじって作ります。製作時にパーツに何トンもの重さをかけるので、金型がすぐこわれちゃうんですよね。
数年前に形にしてくれる工場がやっと見つかりました。鯖江は中小の規模の工場が分業制でメガネを製作しているので、1つ1つの工程に対してのスペシャリストがいるんです。各企業の得意分野が明確なので、パーツの開発への投資もしやすい。
工場のコーディネートは製作の上で、かなり重要なことで、これができるのは日本製の強みだと思います。
高桑:金型がこわれるっていうのは、すごい力がかかっているんですね…。そうすると、やはり現在のモデルは初期のものより、金型を再製作する時に改良されているのでしょうか?
今泉:こわれるといってもそんなにしょっちゅう壊れるわけではないですが(笑)、現在のマンレイ山は少しくびれを強くしたり、細くしたり、よりかけやすくなるように少しアップデートされています。
(写真上から)
ayame | アヤメ
PRODUCT NAME: GMS、(写真下)SIPPOU
COLOR:G
PRICE: 43,200yen(w/tax)
PRODUCT NAME: SIPPOU
COLOR:BK
PRICE: 43,200yen(w/tax)
高桑:MANRAY、GMSはゴールドの色もいいですよね。パッと見派手かな?と思うイエローゴールドですが、意外と肌馴染みがよいです。アクセサリー感覚でかけていただけます。
今泉:それは嬉しいです。メタル素材として、18金は強度の面で難しいので、生地はチタンフレームで、メッキ加工でこの色を出しています。チタンは鯖江でも象徴的な素材なので、使いたかったんです。イエローゴールドは、アジア人がかけると顔が華やぎますよね。
高桑:難しいかもしれませんが、僕はayame | アヤメの18金のメガネも見てみたいです。最近メガネに使われている貴金属に興味があります。金は天然の素材ですし、パーマネントのアイテムとして、1つ上のメガネを探しているお客様にご提案してみたいです。
今泉:面白いですね。作られているところもありますので、不可能ではないです。次のステップは金になっていくのかもしれないですね(笑)。自分でもかけてみたいです。
―今回はメタルフレームを中心に今泉さんのお話をお伝えしましたが、掲載しきれなかったお話については8月中に改めてご紹介させていただきます。
『夏のアヤメまつり』
日程:2017年8月11日(金)~31(水)
会場:ブリンク ベース
ayame | アヤメの人気メタルフレームを中心として、2017SS新作、定番モデルもご紹介します。ぜひこの機会に店頭でお試しください。
Photo: Kota Takakuwa
blinc vase|ブリンク ベース
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