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美は細部に宿る EYEVAN 7285|アイヴァン 7285の9thコレクション

先週のブログでもご紹介したアイヴァン7285。
アイヴァンは、ぱっと見ただけでもその佇まいで何となくかっこよさが伝わるのですが、よくよく見てみないと分からない細部や、外側からは見えない内側にまで、こだわりがちりばめられています。
今回は、社内でメガネの加工技術に定評のあるマネージャーの加藤とMDの高桑で、アイヴァンの細部のこだわりについて話し合ってみました。どうぞお付き合いください。



装飾のようで機能のあるディテール

EYEVAN 7285 | アイヴァン 7285
PRODUCT NAME:557
COLOR: 3241
PRICE: 47,520yen(w/tax)

PRODUCT NAME: 558
COLOR: 1002
PRICE: 47,520yen(w/tax)

高桑:こちらは今までの流れをくんできたデザインですね。セルとメタルのコンビフレームです。

加藤:2nd、3rdコレクションからこういった立体的な段落ち(セルが平面的ではなく立体にカットされている)のフレームが展開しています。僕がアイヴァンのフレームで見てしまうところって、構造なんです。
今回はレンズをワイヤーで固定する方法を採用したことで、切れ込みを入れず、強度が出すことに成功しています。やっぱりアイヴァンは見えないところのこだわり・進化が面白いブランドですね。

高桑:このフレームはパーツが3つに分かれていますね。1つはフロントから見えるメタルパーツ、2つ目はセルで出来たリム、3つ目はテンプルにつながるメタルパーツ。普通はメタルでセルをはさんで溶接すればいいので、2つのパーツで構成されているものが多いですよね。

加藤:しかも3つのパーツは単なる装飾ではなく
・ブリッジを構成し、フロントに固定する。
・レンズを保持する。
・フロントにテンプルを固定し、テンプルを構成する。
とそれぞれに役割があるところがいいですね。
アイヴァンのデザインって、ディテールのこだわりはあるけれど、足しすぎないですよね。

高桑:足し算・引き算のバランスがすごくいいですよね。装飾かな?と思うと、パーツの裏にちゃんと機能があるのが見てとれたり。



強度を出しつつ、極限まで繊細につくる

EYEVAN 7285 | アイヴァン 7285
PRODUCT NAME: 147
COLOR: 9080
PRICE: 49,680yen(w/tax)

PRODUCT NAME: 148
COLOR: 8053
PRICE: 49,680yen(w/tax)

加藤:この2型は今回のブログでご紹介する中で、プロダクトとして1番好きなフレームです。上部のメタルワイヤーをテンプルの付け根まで這わしているんです。ここまで持ってくることで、強度が出ています。

高桑:僕も今シーズンの中でこちらのフレームが1番好きです。テンプルの付け根のここのドットも、デザインチームのこだわりですよね。教えてもらわないと分からないくらい、微小です(笑)。このフレームはレンズの玉型も面白いですよね。

加藤:玉型はシンプルに見えるんですけど、よく見ると王道の形ではないですよね。パントのようだけど、ちょっと垂れていますし。こちらもサヴィル ロウのオクタゴナルみたいに、角があるようでないというか。角が丸いんですよね。そしてテンプル、7mm。細い…。
先端のテンプルエンドはおもりになっていて、前と後ろの重量のバランスも調整しています。



新しいディテールは実験から生まれている?

EYEVAN 7285 | アイヴァン 7285
PRODUCT NAME: 146
COLOR: 80014
PRICE: 38,880yen(w/tax)

加藤:このフレームはダルマリムの使い方が面白いです。2ndコレクションから使われているディテールです。ダルマリムは七宝(しっぽう)をのせるために、表面に凹凸をつけて定着しやすくするためのスリットです。今回驚いたのはダルマリムで1周リムを作ってから、下半分だけスリットを削り落としてつるんとフラットにしているんです。よく見ると、削り落とした部分の境目が分かると思います。

高桑:普通は七宝をのせて隠れてしまうスリットを意図的に外に出しているんですよね。それを、下半分はまたさらに削りだしてフラットにしてしまうって…(笑)。
アイヴァンのデザインチームは、細部にはこだわっていますが、一見した感じは「なんかかっこいいね」っていうのを意識して作っているんですよね。フレームにいい感じの違和感があって「何だろう?」と思って見ると、ミクロのこだわりがあるんですよね。

加藤:このフレームって「アイデアが浮かんで、試しに下半分削ってみたらかっこよかった」という流れでできたみたいですね。そんな実験的で偶発的なこともとりいれてしまうところが面白いです。

高桑:9thコレクションまできて、かなりコレクションが完成してきているので、実験的なことも意識的に取り込んでいるのかもしれませんね。

9thコレクションのこだわりは、沢山ありすぎてとてもブログではお伝えしきれません。ぜひ店頭でお手に取ってご覧ください。
ラインナップ・デザインについては、こちらのブログでもご覧いただけます。



Photo: Kota Takakuwa



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