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SAVILE ROW | サヴィルロウ ビスポークで眼鏡を手に入れる楽しみと魅力

約3年の休止期間が終わり、今年の2月にビスポーク(カスタムオーダー)の受け付けを再開したSAVILE ROW(サヴィル ロウ)ですが、ブランドが休止していた期間に当店を知っていただいた方ですと、SAVILE ROWとは、、?となってしまうと思いますので、

本記事では、SAVILE ROWを知っている方も初めて知った方も、今一度改めてSAVILE ROWの特徴や魅力について知ることができる記事となっております。

SAVILE ROWとは?
さてSAVILE ROWですが、ブランド自体は1988年に始まったのですが、ブランドが始まるきっかけを辿っていくと、なんと1932年まで遡ります。

1930年代当時イギリスでは国民に向けた保険制度で「NHS」(National Health Serviceの略)と呼ばれる制度がありました。この保険制度に国民は誰でも加入することができて、加入者が受けられる保険の一つとして「眼鏡の無償支給」がありました。その眼鏡を制作を請け負っていた工場の一つがSAVILE ROWの原点と言える「ALGHA WORKS(アルガワークス)」という工場でした。

国民への無償支給だったということもあり、子どもから大人まで、老若男女問わず、予め用意された形やサイズの中から選んでオーダーして使うことができたという、国民一人一人の「見ることに対する健康へのサポート」を誰でも受けることができる優れた制度だったと思います。

その後、眼鏡の無償支給制度は終わり、眼鏡工場「ALGHA WORKS(アルガワークス)」はブランドとして1988年に「SAVILE ROW(サヴィル ロウ)」としてスタートすることになりました。(※現在工場は移転)

SAVILE ROWの特徴① 〜Bespoke(ビスポーク)〜

「PANTO」上から45サイズ、47サイズ、49サイズ
ここまではブランドの背景のお話でしたが、ここからはSAVILE ROWの特徴や魅力について。

SAVILE ROWの最大の特徴といえばビスポーク(オーダーメイド)で眼鏡をあつらうことができるという点。
通常、眼鏡はお店に来ていただいて、既に完成した眼鏡を選ぶという流れになりますが、SAVILE ROWに関しては、前述したように、国民が誰でもかけられるように形やサイズなど幅広い仕様の中から選んでオーダーするような眼鏡だった背景を踏襲し、SAVILE ROWは基本的には既製品の販売ではなく、それぞれ細かく仕様を選んで受注生産性という形式となっております。

「PANTO」「BEAUFORT」
そのため自分の眼鏡を、サイズを試したり、レンズの形や色を選んだり、セル巻きやテンプルのディテールを決めていくなどを、じっくりとこだわり持ってオーダーができて、世界に一つだけの「あなたのために作られた一本の眼鏡」を手にすることができます。

「ROUND」「QUADRA」「PANTO」
既製品の中から選ぶのではなく、自分だけのためにあつらえたものを身につける快感や、ビスポークしたものが出来上がるまでの約2ヶ月の待ち遠しい月日や、どの仕様にするか吟味する時間など、体験した人にしかわからない良さがあり、ビスポークでしか味わうことができない体験も大きな魅力です。

SAVILE ROWの特徴② 〜Rolled Gold(ロールドゴールド)という素材〜

SAVILE ROWの醍醐味と言えば、前述の「ビスポーク」に並ぶほど魅力的な、今では非常に珍しい伝統的な製法で作る素材、「Rolled Gold(ロールドゴールド)」です。

「Rolled Gold」とは金張りとも金の厚メッキとも異なり、芯に18金を、さらにその上から24金を「溶着」させる技法です。金を溶かして巻きつけることにより、芯のメタルとの間に「真空状態」を生み出す「膜」を作ります。その結果、空気に触れず経年劣化を防ぐことができます。

この金の溶着は、子どもの頃に遊んだ公園の「鉄棒」のような太さの丸棒から金を溶かしながら巻きます。仕上がったら、今度は眼鏡フレームの細さになるまで、機械で押し出しながら細くして行きます。

言葉で説明しても想像がつくほど、非常に手間の掛かる昔ながらの技法で、 SAVILE ROWの眼鏡は制作に使われる素材から作られています。

正直、メッキが主流になっている現代で、24金や18金を使用していることから、コストもかかり、効率も良いとは言えません。

ただしSAVILE ROWを続けている彼らにとっては、「Rolled Gold」こそがSAVILE ROWのアイデンティティであると誇りに思っていると主張をします。

つまり「Rolled Gold」でなくなった時点で、その眼鏡は形がSAVILE ROWと一緒でもSAVILE ROWではないということです。

使い込んだ時に独特の風合いが出てくる伝統的な素材「Rolled Gold」もSAVILE ROWならではの魅力の一つです。

終わりに
ここまでお話ししてきたSAVILE ROWの魅力や特徴についていかがでしたでしょうか?

とはいえビスポーク(オーダーメイド)となるとハードルが高いように感じますよね。ビスポークでどんな眼鏡を作ったら良いだろうかと想像が付かない方も多いと思います。

実は、ビスポークでオーダーされる方のほとんどは、最初から作りたいイメージがある訳ではないのです。店頭で、 SAVILE ROWの眼鏡を見ていただいて、スタッフと会話をしながら、皆さまビスポーク楽しまれています。

ここでご紹介したSAVILE ROWの魅力はほんの一部です。より詳しいことや更なる魅力については、店頭で実物を目の前に、是非スタッフとの会話を楽しみながら感じていただけますと、より眼鏡の世界が楽しくなると思います。

Text: Junichi Tashiro

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