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Vol.30_2017.12.19

Risa Hiratsuka 平塚 梨沙

今回のMegane GENTS & 美女は、どこかなつかしく、手づくり感の溢れるユニークなキャンドル、OLGA -goosecandle-(オルガ グースキャンドル)を製作されている平塚梨沙さんにお話を伺いました。

平塚さんのキャンドルは「ガチョウ女の作る、儀式やおまじないの道具」がコンセプトで、その独特な佇まいは国内だけでなく、ロンドンやL.A.、ベルギーのアントワープでも販売されるなど、世界から注目されています。

 

1回見ると忘れられない、ちょっと毒気があるこのニュアンス、可愛らしい平塚さんのいったいどこから生まれるのでしょうか?

そして、メガネ選びのポイントは…?

ぜひご覧ください。

 

<聞き手>

平塚さん、この度は125日(火)~24日(日)まで開催の
『オルガのポップアップショップ ”I feel wiser!”』にご協力いただき、ありがとうございます。今回は平塚さんのファンの方以外にも、このイベントではじめて平塚さんの作品をご覧になるお客さまもいらっしゃると思いますので、ブランドの紹介になるようなお話から伺っていきたいと思います。

 

まずは1本目のメガネをお試しいただけますでしょうか。イギリスのSAVILE ROWのメガネです。ゴールドのメタルのフレームにプラスチックの薄いべっ甲色の生地を貼りあわせています。

SAVILE ROW
PRODUCT NAME: OSRC4 Panto
COLOR: Gold Shiny / Blond rim

 

<平塚さん>

ゴールドのカラーがきれいですね。ジュエリーみたいです。私はべっ甲が好きなので、沢山かけられそうです。

 

<聞き手>

ゴールドは24金を薄くのばしてコーティングしているので、まさにおっしゃる通りです。平塚さんは肌の色が白いので、とてもお似合いです。

まずは、キャンドルをデザイン・製作されるようになった経緯をお聞かせいただけますでしょうか。

はじめはアパレルにお勤めのお友達から依頼されたとか…。

 

<平塚さん>

はい、お友達といいますか、私より10歳以上年上の先輩からの依頼でした。当時はちょうどハンドメイドキャンドルがブームの時でした。キャンドルはそれまで製作したことがなかったのですが、人から頼まれごとをしてもらったのが初めてで嬉しかったので、その時は後輩根性で完成させました(笑)。

 

<聞き手>

先輩・後輩関係のやつですね(笑)。その方とは今でもお仕事されているんですか?

 

<平塚さん>

最初の1回だけで、今はたまにご飯に行ったり、プライベートなつながりです。良好な関係です(笑)。

 

<聞き手>

それはよかったです(笑)。先輩も平塚さんの今のご活躍を喜んでいらっしゃるのではないでしょうか。でもいくら先輩からの頼みとはいえ、実際に形にできてしまうのがすごいですね。

 

<平塚さん>

先輩は、今の状況をたぶん喜んでくれていると思います。分からないですけど(笑)。

当時作ったキャンドルは、今見るとつたなくて恥ずかしいです…。男性のブランドだったので、ドクロとかそういうモチーフを主に作ったのですが、その中に自分で考えた小人を入れておいたら、見てくださった別の方が気に入ってお仕事をくださって、それをきっかけに「頼まれ仕事ではなくて、自分で考えて作ってみるのもいいかな」と思いました。

 

<聞き手>

先輩のおかげでよいきっかけができたんですね。

 

それでは、次のフレームをお願いいたします。こちらはCELINEのメガネです。ハイブランドですが、ロゴを内側に入れてブランド名をあえて主張せず、形もヴィンテージっぽく作られています。

CELINE
PRODUCT NAME: 41463
COLOR: PJP

 

<平塚さん>

このメガネは面白い色味ですね。

 

<聞き手>

ちょっとだけくすんだグリーンもかかっているような、面白いネイビーですよね。

平塚さんは、もともとご自分で手を動かして作ることがお好きだったんですか?

 

<平塚さん>

はい、私は美大を卒業したのですが、学生の頃は絵を描きたかったので、油絵を選考していました。美大を受験する時には課題として油絵の他にも基礎的な勉強をします。立体は専門的にやったことがなかったのですが、キャンドルは基礎的な勉強のおかげで何となく作れたのかなと思います。

 

<聞き手>

美大にはどうして進まれたのですか?

 

<平塚さん>

あまり考えない性分だったので、絵を描くことが好きで、それを職業として将来も続けていくものだと思っていました。専門学校に入ることも考えましたが、親のすすめで大学に行った方がよいのではないかと言われ、そのまま受験勉強をし…。

先ほどの先輩の話もそうなんですけど、私は自分で好きなことに気づくのが遅くて、周りの方に促されて、「あ!そういえば好きだった」と思ったりします。近頃は、我が強くなってきたような気はしますが(笑)。

 

<聞き手>

やっぱり、小さい頃から絵を描くのはお好きだったんですか?別のブログでディズニーの映画がお好きだったというお話を拝見したのですが、絵もそういった感じのキャラクターの絵を描かれていたんでしょうか?

 

<平塚さん>

実は今のキャンドルのテイストにつながるような絵を描いていたことはないんです。むしろ油絵は、まじめな風景画とかを描いていたんです。情けない話、自分には「何が描きたい」っていうのがなくて、色を使って構成したり、デッサンするのは好きなんですけど、「これが私の作品だ」みたいなものがどうも出て来なくて。美大受験って、抽象的なものを描く練習をするんですよ。油絵科とかだと特に「“境界”をテーマに描け」とか。

自分にはもしかしたら描きたいものがないのかなと思ったんですが、でも意地もあるし技術的には上達していきました。そんな時、大学3年生くらいになった時に具体的なもの(キャンドル)を初めて作ろうとしたら、その時「あれ?思いつく…。」という感じでした。

 

<聞き手>

「子供のころからお父さんがやっていた悪魔ゲームが好きだった」というお話を拝見して、お子さんのころからサブカルチャーが大好きで、そこからつながってできた今の作品なのかなと思っていたので、平塚さんに描きたいものが見つからない時代があったというのは意外ですね。

次は、こちらのフレームをお試しいただけますでしょうか。REIZ GERMANYというブランドのものです。こちらはクリアですが、うすいピンクで選ばれた方にしか似合わないカラーです。レトロで可愛いですし、お肌が白い方に似合うと思って選びました。

REIZ GERMANY
PRODUCT NAME: KUGEL CR
COLOR: 208/ROSE

 

<平塚さん>

あまり外に出ないので、焼けないんです(笑)。

描きたいものがなかった時代は、頭がある意味固かったのかもしれないんですけど。高校までは進学校に通っていまして、意外と常識にとらわれがちでした。それで美大生の当時は「思いつかないな」とか、考えすぎだったのかもしれません。恥ずかしいというのもあったと思います。

絵を描いて見せるという行為が、「なんでこんなもの人に見せなきゃいけないんだろう」って。

決して世の中をばかにしているわけではなくて、私は心が弱くて「ハズカシー!」と思って。

 

<聞き手>

頭の自分の中身を見せるようなものですもんね。

 

<平塚さん>

作りたい思いと、恥ずかしさとがあって、どう気持ちに折り合いをつけて、表現を恥ずかしくなくできるのかっていうところです。今は乗り越えられてよかったと思います。

 

<聞き手>

OLGA-goosecandle-の「ガチョウ女がつくっている」っていう設定も、ご自身がつくっているのではなくて、別の人がつくっているみたいな設定ということですか?

 

<平塚さん>

そうです、そうです。分かってくださって…。(笑)

今は結構薄れましたけど、78年前につくりはじめた時はもっとそういう自意識が強かったので、嫌だったんでしょうね、確かに。だからどこかで、「自分が作ってる」って思いたくなかったのかもしれないですね。

 

<聞き手>

そうすることでうまくバランスをとっていらっしゃったのかもしれないですね。

ブランドのプロデュースのような感じも受けました。平塚さんはいろんな一面をお持ちで、「ここの部分をこの線で出して行こう」みたいな。

平塚さんのインスピレーションの源や、アーティストになるまでに影響を受けたものはありますか?

 

<平塚さん>

私は古いものが好きで、製作の時にはヴィンテージのセラミックとか、古い壺とか、そういうインテリアと並べた時に相性がいいものを心がけています。ちょっと何かに似ている、という感じもあえてやっています。自分もそういうものが好きなので。

 

<聞き手>

以前メールでやりとりしている時に、洋っぽいものがお好きと伺ったのですが、外国のミュージアムショップに置かれて、外国の方はどのように思うんでしょうか?洋っぽさの中からも、日本らしさを感じたりするのでしょうか?

<平塚さん>

直接お話を伺ったことはないんですけど、以前外国の方にブログで紹介いただいた時に、「おばあちゃんの棚にあったみたいな」って形容してくださっていて、嬉しかったです。日本でも外国人が作っていると思って買ってくださる方もいるくらいなので、買ってくださる方が日本らしさを感じることはあまりないように思います。

私は日本人なのを隠したいわけではないんですけど、作品は日本らしさをウリをしているわけでもないので、それでいいと思っています。

 

<聞き手>

このキャラクターを見た時、好きになる方は年齢はあまり関係ないのかなと思いました。素直に見た目で可愛いというか。すっと入ってくる感じがします。見たことがあるようなないような、不思議な感じがいいですよね。

 

<平塚さん>

嬉しいです。そういえば好きなものといえば、昔のアニメーション映画のオープニングって、絵本を開くところからはじまるのがあるじゃないですか。あの感じは自然と好きになっていました。Webサイトで公開しているOLGA-goosecandle-CMがあるんですけど、あれも憧れのプロのアニメーターに作ってもらいました。

 

<聞き手>

すごいですね!あのアヒルと悪魔が出てくる映像(※)ですよね。

 

※下のリンクのwebサイトからOLGA-goosecandle-CMがご覧いただけます。

 

<平塚さん>

ガチョウ(GOOSE)とアヒル(DUCK)の違いがわからなくて…。これはアヒルみたいですよね。

goosecandleですけど、まぁいいやと思って(笑)。そういうのが全体的にあるので、深くつっこまれると困っちゃうんですけど(笑)。

 

<聞き手>

ブランドの名前「OLGA-goosecandle-」の由来をもう一度伺ってもいいですか?

 

<平塚さん>

「ガチョウ女が趣味で作っている儀式の道具」っていうのがコンセプトです。

世の中には“魔術で使うろうそく”があるんですけど、それのおもちゃ版です。なのでひとつひとつに「これに効くであろう」というメッセージがついていて、それにインスピレーションを受けておまじないに使っていただければと思います。燃やせないとおっしゃってくださる方が多いんですが、そのための道具なので、しかるべき時に使っていただければいいので、日常的に火をともして使っていただかなくていいんです。

魔女の道具って、猫の形だったり、裸の男女だったりするんですけど、そういう意味でこういう形をしています。キャンドルにはそれぞれ名称がついていますけど、固有名詞はつけないですね。ピーナッツは例外的に『ルーシー』『ハリー』とか名前がついているんですが、他は『ネコ』とか『ロバ』とか。

 

<聞き手>

今回blinc vase別注のキャンドルは、ピーナッツにメガネをかけてもらいましたが、どういうおまじないになりますかね?

 

<平塚さん>

せっかくだし、考えましょうか?『もっとかしこく』はいかがでしょうか?

 

<聞き手>

もっとかしこく!面白いですね。メガネって、演劇なんかだと特にそうですが、印象を変えられるので、知的なイメージづくりのためにかけることもメガネをかけることもあるんです。

 

<平塚さん>

よかったです!普段おまじないを考えるときは、ちょっとふざけたのをつけようと心がけています。あんまり本気っぽいのだと、ちょっと重いので…。ちょっと自己中心的だったり、あえて性格が悪い感じのとか。日本語の言葉遊びや慣用句が好きなので、参考にしています。

 

<聞き手>

OLGA-goosecandle-のキャンドルは、ついている言葉を見るのも面白いですよね。だじゃれっぽかったり、言い回しが面白いです。

 

<平塚さん>

ありがとうございます。そういうのを伺うと、やっぱり日本人でよかったのかもしれないと思います。

 

ブリンク ベースでは1224日(日)までオルガのワークショップ “I feel wiser!”を開催中です。

平塚梨沙さんがハンドメイドでひとつひとつ製作されているキャンドルは、それぞれにオリジナルの香りがついていて、おまじないも楽しいので、ぜひ期間中お立ち寄りください。

 

手づくりなので、製作する方の目線(斜め上)からみると特に可愛くみえますよ。ぜひお試しください。

オルガのポップアップショップ ”I feel wiser!

会期: 125日(火)~24(日) ※月曜休

会場: ブリンク ベース

Risa Hiratsukaスタイリング写真

[ スタイリング ]

サングラス :
ANNE ET VALENTIN
アウター :
ベルリンの蚤の市で購入
ワンピース :
COS:

Risa Hiratsuka
平塚 梨沙

OLGA-goosecandle- Designer
オルガ グースキャンドル デザイナー

OLGA-goosecandle- ウェブサイト
http://www.olga-goose.com/

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