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Vol.27_2017.09.13

Chika Higashi ひがし ちか

今回の『Megane GENTS & 美女』は日傘作家・デザイナーのひがしちかさんにお話を伺いました。ひがしさんは2010年に1点物の日傘屋としてCoci la elle(コシラエル)を立ち上げ、清澄白河にアトリエ兼ショップ、今年4月には代官山に2号店を出店、同年の春ビジュアルブック「かさ」を発売するなど精力的に活躍されています。

 

そんなひがしさんは、お会いしてみると、カラフルな作品と同じように、お話をしながら表情がくるくるかわる、とてもお茶目でチャーミングな女性でした。

世の中にたくさんのものがあふれる時代に、1点物の日傘屋をスタートした経緯や、ひがしさんの眼鏡選びについてお伺いしていきます。ぜひ、ご覧ください。

 

<聞き手>

まずはメガネについてお伺いしたいのですが、ひがしさんは普段メガネをかけられるんですか?

 

<ひがしさん>

メガネはかけていないです。目がいいんですよ。

サングラスは普段からかけています。

 

<聞き手>

サングラスは何本かお持ちなんですか?

 

<ひがしさん>

今は1本だけ、フォーナインズのサングラスを持っています。

サングラスは1年中、外出時に必ずかけます。

1本しか持っていないのは、毎年1個買っては1個失くしてしまうんです(笑)。

先日、こどもが曲げてしまったのですが、お店に持って行ってもらって修理してもらいました。

 

<聞き手>

買ったところで修理ができるって、安心ですよね。ちなみに当店のメガネも、可能な限り修理にご対応していますので、ご安心ください(笑)。

それでは、早速1本目のメガネをかけていただきましょう。こちらはmegane and meというブランドのもので、ひがしさんとちょうど同年代くらいの女性がデザインしています。目尻にかけてフレームのラインが上がっていくキャットアイシェイプで、女性らしさがより強調されるフレームです。

 

 

(ひがしさんの娘さんの、いろはちゃんが学校から帰ってきました。)

megane and me

PRODUCT NAME: FELIX

COLOR: CLEAR

 

<いろはちゃん>

こんにちは!何やってるの!?

 

<聞き手>

モデルさんになってもらっているんですよ。ママ、とてもお似合いですね。

 

<いろはちゃん>

エヘヘ。

 

<聞き手>

いつもとちょっと雰囲気が違うから、恥ずかしいかな(笑)。

 

<ひがしさん>

いろはの描いたスワンも撮ってくれたんだよ!

※このページのトップに入っている白鳥のイラストは、いろはちゃんが描いた作品です。

 

<いろはちゃん>

ありがとう!

 

<聞き手>

どういたしまして。お2人はとっても仲が良くて、理想の母娘ですね。

 

<ひがしさん>

そんなことありません。ケンカばっかりですよ(笑)。 

 

<聞き手>

傘のテキスタイルの中に、お子さんのイラストかなと思われるものもあるんですが、いろはちゃんの作品も入っているのですか?

 

<ひがしさん>

はい。娘が色鉛筆で描いたものをコラージュして、私がさらに上から描いたりもします。

<聞き手>

この傘の柄も素敵ですね。寄木細工のような傘の柄(え)は、傘のデザインとしては一般的なんでしょうか?今回はじめて見ました。

 

<ひがしさん>

一般的に作られているかどうかは分からないのですが、こちらの柄は、普段は江戸指物という技法で箱を作られている、ご近所の方にお願いして作りました。

 

<聞き手>

ご近所の方の職人技が傘にミックスされているんですね。先ほども外で撮影していて、ご近所の方とご挨拶されていましたが、お店も傘も地域密着型なんですね。

 

次なんですが、こちらのメガネはいかがでしょう?MYKITAというドイツのブランドの、ラウンド型のメタルフレームです。

MYKITA

PRODUCT NAME: STUDIO 5.3

COLOR: 320

 

<ひがしさん>

大きめのサイズが可愛いですね。私、似合う、似合わないの差が激しいと思っているのですが、今回、全部いいですね。ありがとうございます。

 

<聞き手>

そうおっしゃっていただくと、ほっとします(笑)。ところで、今はビニール傘~高価なものまで幅広い価格帯の傘が存在しますが、コシラエルが1点ものの傘からスタートされたのはどうしてでしょうか?

 

<ひがしさん>

もともと、物を作って、出来上がったらまた次を作って、っていう忙しい流れが自分には少し合わないと思っていました。もし傘を忘れたら、取りに帰るくらい大切なものを作っている方が、気持ちが消費されないというか。なくしたくないと思うくらいのものを作りたいんです。

 

修理しても使いたくなるような、そういうものなら作っていても気持ちがやさぐれないと思いました(笑)。やさぐれるというと変な言い方ですけれど、「便利なんだけどなくしても仕方ない」って思う物って、なんだかもったいないなぁという思いがずっとあって、それをどうしたらいいかなって考えて、今の形に至りました。

 

<聞き手>

それは僕たちの扱っている商品にも共通するところがあります。メガネも安くて便利な物はあるんですが、僕たちが扱っているのはフレームだけでも45万円するものもあります。お客様に愛着を持っていただくためには、その物が生まれたストーリーをお伝えしたり、かけてどこに出かけようか想像していただいたり、記憶に残るものにすることが大切だと思っています。

 

<ひがしさん>

私は最近傘全般が好きなので、ビニール傘も、風景が見えるところは楽しいなぁと思います。一生このビニール傘を使うっていうつもりで買うくらいの気持ちがあったらいいですよね(笑)。

 

<聞き手>

直しながらビンテージとして使ったら、逆にかっこいいかもしれないですね。ところで、コシラエルさんでは長く使っていただくためにメンテナンスはどのようなことをしているんですか?

 

<ひがしさん>

骨のはりかえや、露先(傘骨の先端の、布を結びつけてある部分)がとれたらつけかえたり、汚れたらクリーニングもできます。

基本は自分たちで修理しているのですが、京都にもお世話になっている職人さんがいて、自分たちで出来ないものは職人さんにお願いしています

お客様には「何かあればいつでも言ってくださいね」とお伝えするようにしています。

 

<聞き手>

それはお求めになる方も、とても安心ですね!

最後に、個人的な興味なのですが、ひがしさんは言葉選びが上手といいますか、美しい言葉を使われるな、とお話を伺っていて思ったのですが、何かあるのでしょうか?

おばあさまや、年上の方と仲がいいとか…。

 

<ひがしさん>

全然そんなことはなくて、もっと言葉を勉強する必要があると日々思っています。お手紙とか挨拶とか電話とか、ちょっとした言葉も丁寧に選ぶようにしなくてはと。自分もできていないんですけど、娘にもそこは意識できる人になってほしいから、スタッフの前でも叱ることもあるんですよ。

 

<聞き手>

それは意外です…。言葉は、日頃から意識されているから美しいのかもしれませんね。

 

<ひがしさん>

昔銀座の老舗の中華料理屋さんでアルバイトしたことがあって、そのお店の奥様が聞いたことがないような言葉づかいをする方で、それがすごくかっこいいなと思って。言い回しを意識するようになりました。小説家のお友達に、「ありがとう」と言ったら、「けしの実ほども」と返されたことがあり、「これっぽっちも」という意味なんですけど、豊かだなと思って。そういう言葉を楽しむことは、お金もかからない遊びみたいで好きです。

 

<聞き手>

言葉から思いやりや、ゆとりが感じられますね

 

<ひがしさん>

今、分かりやすいものが多すぎて、そういうものは一瞬で伝える力はあるんですけど、会話で分かるもの、しばらく話してみて分かる事も面白いですよね。

でも私、ちょっとおっちょこちょいなところがあって、最近「オッケーオッケー!」って親指をたてて「グー!」みたいにすることがあるんですけど、娘に「静かにしなさい!」って言いながら指は「グー!」を出してしまったことがあります…(笑)。

 

<聞き手>

きっといろはちゃん、「え!どっち?」と思ったでしょうね(笑)。

 

最後にこちらのサングラスをかけていただきながら、「グー!」としていただいてもよろしいでしょうか(笑)。

 

<ひがしさん>

分かりました(笑)。

megane and me

PRODUCT NAME: EDIE

COLOR: BL

 

<ひがしさん>

このサングラスは丸の中に八角形が入っているんですね。真上から見た傘のようですね!

 

<聞き手>

 

こちらも先ほどかけていただいた megane and me というブランドのものです。色違いもあるんですよ。傘というのは、偶然ですね!意識して選んでいませんでした(笑)。日傘作家のひがしさんには、シンデレラのような1本ですね。最後に、何かお知らせなどございますでしょうか?

<ひがしさん>

春に出版されたビジュアル・ブック『かさ』をご紹介させていただきます。

何気ない日々の感情や風景を拾い上げて生まれる色彩や絵柄、ユーモアを織り交ぜた

斬新な表現によって生まれる傘たち。

ブランド名でもある手仕事への敬意を込めた言葉、『拵える(こしらえる)』という世界がたくさん詰まった1冊です。

 

<聞き手>

『かさ』はスパイラルガーデンでの出版記念の展示も、話題になっていましたね!

傘のデザインだけでなく、傘を構成するパーツを製作されている方と、ひがしさんのエピソードも印象的でした。

コシラエルの製品を使っている人がご覧になったら、ますます自分の傘を愛おしく思えるような一冊ですね。

 

※ビジュアル・ブック『傘』については、下のリンクから青幻舎さんのサイトで詳しくご覧いただけます。

 

本日はいろんなお話を伺えて、楽しかったです。ありがとうございました。

 

 

-今回の取材では、ひがしさんのポジティブなパワーに圧倒されました。周りの人を幸せな気持ちにしたり、人を巻き込んでいく力を感じました。そんなひがしさんとコシラエルの今後のご活躍が楽しみです。(高桑)

Chika Higashiスタイリング写真

[ スタイリング ]

アイウェア :
CUTLER AND GROSS
トップス :
ノーブランド。旅先でご購入
ボトムス :
KANATA:

Chika Higashi
ひがし ちか

Parasol Designer
日傘作家

Coci la elle
http://www.cocilaelle.com/
ビジュアルブック『傘』
http://www.seigensha.com/books/978-4-86152-608-4

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