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vol.15_2013.12.12

Ryo Kashiwazaki 柏崎 亮

 今回の『Megane GENTS & 美女』は、クリーンなデザインと丁寧なもの作りで、ファッション関係者はもちろんのこと、靴愛好家からも支持されるブランド“HenderScheme(エンダースキーマ)”から初めてメガネケースが発表される事を聞きつけ、ブランドのデザイナー である柏崎 亮さんに、撮影&ロングインタビューを行いました。

柏崎さんのスタイリングもさることながら、柏崎さんのモノ作り対してのお話は必見の内容となっております。 皆様、是非じっくりとご覧ください。

*  撮影は、靴製造の聖地ともいえる浅草からほど近い柏崎さんのアトリエで行いました。

 

<編集者>

メガネに興味を持ったきっかけを教えて頂けますか?

 

<柏崎さん>

中学生の時に目が悪くなってしまい、その時からメガネを掛けてはじめました。 大学生の途中までサッカーをしていたので、コンタクトと併用しながらという感じです。

 

<編集者>

かなり前から、掛けていたのですね。

 

<柏崎さん>

そうですね。仕事の時も使用することが多くて。 実は、メガネを掛けていない時も一時期ありましたが、頻繁に掛けるようになったのは、ブランドを始めてからです。

 

<編集者>

といいますと?

 

<柏崎さん>

ブランドを始めたのが23歳の時でした。 当時は若いということもあり、メガネを掛けていれば、自分の容姿が落ち着いて見えると思いまして(笑)。

 

<編集者>

そうだったのですね!

 

<柏崎さん>

当時は、若かったので、仕事上、少しでも老けて見えるように頑張っていました(笑)。 その方が、みなさんが安心すると思っていましたので。 あと、今は少なくなりましたが、靴の修理や生産のときに糊やシンナーが目にしみることがあったり、グランインダーで靴を削るときに削りカスが飛んでくるので、目を保護する意味でも使用していまいした。

 

<編集者>

ところで、柏崎さんは、どうしてエンダースキーマをはじめられたのですか?

 

<柏崎さん>

自分で何か物作りをしたかった。 自分が考えたモノを形にしたかったからです。

 

<編集者>

また、どうして靴というものを選ばれたのですか?

 

<柏崎さん>

先程お話しましたが、大学生の途中までサッカーをやっていたのですが辞めてしまい、その後、ぐうたらな学生生活を送っていました。 授業をさぼって、友人の家で人生ゲームばっかりやってる感じの(笑)。

 

<編集者>

そんなふうな事をしていたように見えないですけどね。

 

<柏崎さん>

勿論ですが、今は人生ゲームしていないですよ(笑)。 そんなこんなで就活の時期が近くなってきて、いざ、自分はどうしようかと思っていたところ、、、 
友人の家の近くに雰囲気のある会社があって。 そこをのぞいたら、靴を作っていたのですよね。そこは教室も開いていたので、入会したかったのですが、僕には学費が高くて一度断念しました。でも、あきらめられず、改めて入会しようと再度調べたときに、その会社が求人している事を知ったのです。

 

<編集者>

そこで、その会社に行くわけですね。

 

<柏崎さん>

僕は、まったくの未経験ですし、社会人経験もない、自分が普通にいっても採用されないと思って、とりあえず面接の時に真ピンクのド派手なシャツを着ていきました。 目立てば、なんとか採用されると思いまして。 そして、気に入って頂き、働くことになりました。

 

<編集者>

それは、作戦勝ちですね!!

 

<柏崎さん>

入社してからは、未経験の僕でも、すぐに色々やらせてもらう事になり、当時は木型を削る作業や靴の本底を作る作業、そして企画などの経験を積む事ができました。 そして、大学を卒業して、そのまま、その会社に入社も考えたのですが、その会社は企画がメインだったので、もっと靴の製造を深く知りたくなって、浅草の工場に通うようになり、靴の修理のアルバイトを始めました。 そして、その後、自分のブランドを作るに至ります。

<編集者>

今、お掛けになられているメガネはどのような経緯で購入されたのですか?

 

<柏崎さん>

これは、3~4年前くらいにたまたま見つけて買いました。 正直、どこのブランドか知らずに買ったのですが、周りの友人から、オリバーピープルズだと教えてもらって。 そこで初めてこのブランドを知った感じです。

 

<編集者>

面白いですね。 通常だとかなり調べてから購入される方は多いのですが。

 

<柏崎さん>

全くメガネの知識がないまま買いましたね(笑)。 実は、あんまり調べるのが、得意じゃないのです(笑)。 でも、その為か、余計な知識というか先入観がなく、モノを見ることができるので、自分は、それで良いかと思っています。 あんまり、うんちく的なものに興味がなく、そのモノ自体を見て、どうかと思う事が多くて。 エンダースキーマに関しても、“どこのどういう良質な革を使って、この高い技術を使いました”みたいなことを全面に出したくはないのですよね。

 

<編集者>

その考えは、格好いいですね! うちなんて、うんちくばっかりですよ(笑)

 

<柏崎さん>

いや~、勿論、理想ですよ。 それができたらいいなと。 でも、僕がこんな感じなので、営業の者からは、もっと情報が欲しいと言われる事が多くて(笑)。 本当に買い方は自由だと思うのですが、色々なセールストークがあって、エンダースキーマを選んで頂くのではなく、何も情報がなく、うちのブランドを良いと思って選んでいただいたら、それは、本当に嬉しいですよね。

 

<編集者>

それは、絶対に嬉しいですよね。 でも、凄いですよね。 エンダースキーマの靴は良い意味で、うんちくだらけなのに、そこを売りにしないとは。

 

<柏崎さん>

やはり、僕は出来上がったモノがどうかという事に注目していまして。 例えば、インポートの高級な革を使うより、国産のチープな革を使った方が最終的に、そのプロダクトが美しく見えることもあると思うのですよね。 物作りの本質からずれるのが嫌で。 そのプロダクトは靴として、何が適正か、そして、自分が格好よく感じられるかが重要だと思っています。

<編集者>

柏崎さんがこれから掛けたいと思っているメガネを教えてください。

 

<柏崎さん>

今、自分が掛けているようなメガネが、もう一つ欲しいです(笑)。 メガネは、自分ではしっくりするのが少ないように思っていますので。 だから、いつも似たようなものばかり選んでしまうのですよね。

 

<編集者>

一度気に入ると、同じようなモノを好んで選ばれるタイプですか?

 

<柏崎さん>

メガネと音楽に関しては、そうかもしれませんね。 でも、他のものなど、例えば、洋服などは、比較的、広く好きなものが多いですね。

 

<編集者>

柏崎さんは、メガネを選ぶ際に特に気にして選んでいることはございますか?

 

<柏崎さん>

とくに、どの部分を気にするとうこ事はないです。 むしろ、全体の見え方がほうが気になります。

 

<編集者>

すみません、個人的に伺いたかったのですが、今後、洋服を作る予定などはありますか?

 

<柏崎さん>

全くないです。 実は、よく聞かれる質問なのですが。 僕は、構造が分からないと作る気にならないというか、デザインが出来ないのです。 靴の場合は、しっかりと時間をかけて構造を学んできたので、構造を理解してデザインできます。 あと、周りの友人達が真剣に洋服を作っているので、中途半端なものを作っても見せられないというのもあります(笑)。

<編集者>

最後に、柏崎さんはお話したくないかもしれませんが、上記の写真にあるメガネケースの“うんちく”を教えてください!(笑)。

 

<柏崎さん>

しょうがないですね(笑)。 それでは、しっかり“うんちく”を話します(笑)。 このケースのモチーフは、見ていただくと分かりますが、「包装用ケース」です。 それを革で作ったら、面白いと思い制作しました。 裁断はレーザーで行っています。 柔らかくハリがないものですと、この形を形成することが難しいので、タンニンなめしの固めの革であるバングラディッシュのヌメ革を使用しました。

 

<編集者>

このモチーフは、シャレが効いていて、すごく面白いですよね。 僕が注目したのは、一枚の革で作っていて、縫製などを一切していないところが素晴らしいと思いました。 あと、ヌメ革なので、経年変化で革の色が使いこむほどに変わっていくのも愛着がもてますし、今までのメガネケースにはないプロダクトだと思います。

 

<柏崎さん>

有り難うございます。 自分でも気に入っています。

 

<編集者>

ところで、このような制作のアイディアはどのように生まれるのですか?

 

<柏崎さん>

意識して調べるようなことは、あまりしないですね。 多分、無意識に色々と見ているのだと思います。 なんとなくひらめくというか。 実は、靴でいえば、ヴィンテージの靴を参考にしようと調べたりした事は、一度もないのです。 僕は、過去のモノに近いプロダクトをつくっても、あまり面白く感じられなくて。 10年、20年が経った時に古い時代のモノのリバイバルのアイテムがばかりあっても、どうなのかなと思いまして。 だから、エンダースキーマは、スニーカーのディティールを革靴っぽくつくったり、バックの構造やデザインをプロダクトに落とし込んだりして、新しい感覚で物作りをできたら面白いと思って作っています。

 

<編集者>

確かに柏崎さんのプロダクトからは、それを感じますね。 だから、魅力的なプロダクトが作れるのだと思います。 今回は、お忙しいなか、お話頂きまして、誠に有り難うございました。

 

<柏崎さん>

こちらこそ、有り難うございました。

 

今回、取材させて頂きました柏崎さんはとても自分の気持ちにフラットかつ、既成概念にとらわれない新しい感覚でモノ作りをしている方だと強く感じました。 その柏崎さんが制作された先述のメガネケースをブリンク・ベースでもお取り扱いすることになりましたので、ご興味のある方は是非店頭でチェックしてください。

下 : メガネケース ¥7,350

上 : 壁掛けのメガネホルダー¥5,040(すべて、HenderScheme)

 
Ryo Kashiwazakiスタイリング写真

[ スタイリング ]

アイウェア :
OLIVER PEOPLES
ニット :
SASQUATCHfabrix
パンツ :
the sakaki:
シューズ :
HenderScheme

Ryo Kashiwazaki
柏崎 亮

HenderScheme Designer
エンダースキーマ デザイナー

URL http://henderscheme.com/

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