レンズのはなし no.1「花粉症を楽しむためのメガネとレンズ」(前編)
メガネ店勤務歴20年。これまでにざっと13,000人以上のお客様の視力測定を担当した経験のあるblinc vaseスタッフの当間が、ちょっと専門的なメガネとレンズの話をしていきます。
当間の今日のひとこと
「花粉症を悲しまないで、メガネで軽減できるから」
諸説ありますが、メガネを掛けるだけで、花粉は約50パーセント防げると言われています。ならば、メガネを掛けない手はないですね。普段コンタクトレンズでメガネに抵抗がある人も、これを聞いたら気持ちが変わるかも。
以前、コンタクトクリニックに携わっていた時に眼科医に聞いた話です。
花粉症の目のかゆみや充血は、季節性のアレルギー性結膜炎によるもので、発症中には、まぶたの裏にかゆみの原因となるブツブツができます。
目をこするとかゆみが増すのは、このブツブツをひどくさせてしまうからなんです。
このブツブツがひどくなると、乳頭ができ、目ヤニの原因であるタンパク質や毒性物質を生み、さらにかゆみが増して……の悪循環。
コンタクトをいつも以上に汚してしまうので、レンズの寿命を短くする原因にもなるそうです。
どうですか?メガネ、掛けたくなりましたか?花粉症対策としても、目の健康にとっても良いですよ。
いざ、メガネに切り替えるときに、まず大切なのは度数の設定です。
目に直接装着するコンタクトレンズとメガネでは、度数が微妙に異なることも。
僕は、測定のとき、お客様のライフスタイルをできるだけ聞くようにしています。
予想される使用頻度や目的によっても、最適な度数は異なるからです。
次に大事なのがレンズの選定。
コンタクトレンズユーザーは、度数が強いことが多いです。
強めの度数のレンズは、視界の歪みが気になりやすいので、『DAS』など歪みを抑えた設計のレンズを選ぶことをおすすめします。
ブリンク・ベースで取り扱っているレンズは、おもに、ニコン製。
汚れに強いコーティング(ECCコート)を標準装備したものをセレクトしています。
『ECCコート』は、油膜のようにレンズ表面がなっていて滑りを良くしているため、
汚れが拭き取りやすく、物が触れたときにも“滑る”効果で傷が付きにくい。
帯電防止にもなっているので、ほこりなども付着しにくくなっています。
つまり、ブリンク・ベースで、メガネを選べば、花粉症対策もばっちり。花粉症を、むしろ楽しめちゃうかもしれません。
後編は、花粉症を楽しむためにおすすめのメガネをお届けします。
Text&Edit:Saiko Ena
Photo:Kota Takakuwa