英国史からみるアイウェア

blinc brands CUTLER AND GROSS OLIVER GOLDSMITH SAVILE ROW

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今回は、イギリスの歴史という観点からアイウェアをクロースアップしてみたいと思います。

当店でも取り扱っておりますイギリスのアイウェアブランドといえば、創業から、製法や使う機械も変えずメガネをつくり続けているSAVILE ROW|サヴィル ロウ。
転じて、ファッションアイウェアの先駆けとして知られているOLIVER GOLDSMITH|オリバー・ゴールドスミスやCUTLER AND GROSS|カトラー アンド グロスなどが上げられます。

イギリスは、18世紀中盤におこった産業革命によりいち早く近代化を迎え、世界をリードする工業国としての地盤を築きました。また、過酷な風土ゆえに、それに対応した優れた製品をうみだし、現代にも続く名ブランドをもつ国でもあります。1932年に創業を開始したサヴィルロウは、このような背景のもと自然な成り立ちであると思います。

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しかし、イギリスに古くから存在する階級社会は、労働者階級の抑圧を生み、第二次世界大戦後「スウィンギング・ロンドン」と呼ばれる文化革命へとつながります。活気と華やかさ、時にはサイケデリックともいわれた文化的勃興の中で、アイウェアにおいてその存在を見せたのは、OLIVER GOLDSMITH|オリバー・ゴールドスミスです。

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医療器具からファッションアイテムへと昇華した同ブランドに続く、CUTLER AND GROSS|カトラー アンド グロスが創業開始したのは1969年。まさに、世界的にも文化的に黄金時代とよばれた時です。斬新・奇抜・華やか。アイウェアにおいても、その空気感を感じる作品が多く世に出たといえます。

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現在において、イギリスは工業大国としての色は薄れ、アイウェアにおいても自国内での製造はほとんどなくなってしまいました。その中でも伝統を頑なに守り続けているサヴィルロウ。
対して、製造地を他国においているOLIVER GOLDSMITH|オリバー・ゴールドスミスやCUTLER AND GROSS|カトラー アンド グロスも、ブランドロイヤリティーを守るために、という姿勢においては共通するものを感じます。

伝統と革新。
眼鏡というアイテムからみると、相反するスタンスを持ちながらも、モノづくりに対しての英国人の“誇り”を共通して感じます。
イギリスブランドアイウェアを、歴史という観点からみても面白いものではないでしょうか。