隠れたデザインを探したくなる眼鏡
クレイトン フランクリンは、見ための派手さはないのですが、新作が発表される度にワクワクします。気が付いてみると、吸い込まれるように細部のデザインに集中して見入ってしまいます。
なぜ細部にまで目が行ってしまうのかというと、パッと見た感じ気が付きにくいところまでにデザインされています。その小さな発見をする喜びが、クレイトン フランクリンにはあるのです。
サイドのテンプルの「構造美」が、特徴的です。フロントフレームからサイドのテンプルを繋ぐ長めのメタルパーツから始まり、そこからアセテート(プラスチック)、またメタル、最後にアセテートと素材の切り返しを交互にしています。
CLAYTON FRANKLIN|クレイトン フランクリン
PRODUCT NAME: 612
COLOR: BR
PRICE: ¥32,400 (w/tax)
鼻の上のメタルのブリッジ部分ですが、正面からは見えませんが、真上から見ると「柄模様」が入っています。顔を下に向けた時に、さりげない遊び心をのぞかせます。
CLAYTON FRANKLIN|クレイトン フランクリン
PRODUCT NAME: 606
COLOR: GP/BK
PRICE: ¥32,400 (w/tax)
メタルフレームの内側にアセテート(プラスチック)のインナーリムが入っているデザイン。しかも、そのインナーリムが、上から下に向かってブラックからクリアのグラデーションになっています。
CLAYTON FRANKLIN|クレイトン フランクリン
PRODUCT NAME : 610
COLOR : MSL/BC
PRICE : ¥32,400 (w/tax)
これは僕の勝手な憶測です。誤解を恐れずに乱暴な言い方をしますと、「普通の眼鏡では、面白くない。」という考えがクレイトンフランクリンの眼鏡作りの根底にあるような気がします。
しかし、この細部のデザインは、中途半端な「遊び心」だけでは、絶対に実現出来ません。眼鏡の製造に関わる構造や技術について、知り尽くしていなければ出来ない熟練者のなせる技なのです。
それを支えるのが、日本が誇るべき世界トップレベル、福井県鯖江の眼鏡の技術です。
しかし、その製造にあまりに手間がかかるので、鯖江の職人さんたちでも、クレイトン フランクリンの眼鏡を作ることを嫌がることが時々あるそうです。
クレイトン フランクリンの眼鏡を見ていると、利益を度外視してでも「自分たちが作りたいものを作る」という純粋な気持ちが先に立っているようにうかがえます。それは、眼鏡を作ることを楽しんでいるようにも見えます。
そのクレイトン フランクリンの新作や新色が、入荷しました。
ぜひ、実際にお手に取って「小さな発見」を体験なさってはいかがでしょうか?
Photo: Kota Takakuwa
Text: Toshiyuki Araoka