ブリンク流、「眼鏡の正しい選び方」について
11.14.2015
どんな眼鏡が自分には似合うのですか?
「どんな眼鏡が自分には似合うのですか?」とお店にいるとよく聞かれることが多いです。僕は、そういう時には決まって「どういうふうに見せたいのですか?」と聞いてみます。眼鏡の選び方にどれが正しいというのもないですし、お客様に勧める眼鏡も眼鏡屋さんによって全然違います。うちのショップ、ブリンクとブリンク・ベースに限って言えば、「顔に馴染むものが、必ずしも似合うとは限らない。」と考えています。一般的によく思い込まれているのが、「顔に馴染む」=「似合う」とイコールだと思われているのです。「顔に馴染む」ような違和感のない眼鏡の合わせ方を望まれているのであれば、それはそれで正しいです。しかし、「素敵に見せたい」とか「かわいく見せたい」というのであれば、「顔に馴染む」ことは必ずしも正しいとは限らないのです。
その人の魅力を上手に引き出す眼鏡
僕が今から17年くらいに前にニューヨークの眼鏡屋さんで修行をしていた頃に、自分が欲しいデザインの眼鏡がありました。それを見ていた周囲のスタッフたちは、「絶対に似合わないので、やめたほうが良い。」と全員一致で助言してくれました。僕は、掛けるのは僕自身だし、僕自身がこれを掛けたいと思っているのだから、それをとやかく言われる筋合いはないと思ったのです。そこで、みんなには「半年か一年かかっても、自分の顔自体をこの眼鏡の魅力に釣り合うようにして行く!」と反論してみたのです。実際に2、3ヶ月もすると、その眼鏡はすっかりと僕の「モノ」になって掛けこなしていました。それから、同じ形を色違いで買い足して行き、結局3本も同じ形で持っています。
それからしばらくの間、その眼鏡は僕の「トレードマーク」となりました。それからというのも、僕の中で、「似合う」眼鏡というのは、「その人の魅力を眼鏡で上手に引き出すこと」なのではないかと思っています。
ということを言ってしまうと、「自分で眼鏡は選ぶのは難しい」と思う人も多いと思います。実際に、自分で眼鏡を選ぶことは難しいと思います。その為に「眼鏡屋」がある訳ですから、うちのショップでは出来ればお客様のお話を聞きながら、一緒に楽しく眼鏡選びをさせていただけたらと思っています。
まず、「どういうふうに見せたいのか?」を想像してみてください。
眼鏡を「購入する」とか「購入しない」とかいう話は全く横に置いておいて、良いものが見つかれば購入していただいても良いですし、もちろん良いものが見つからなければ購入していただく必要は絶対にないと思います。
まずは、「どういうふうに見せたいのか?」とスタッフにお話をしてくださると、お気に入りの1本も見つけ易くなると思います。「どういうふうに見せたいのか?」が分からない方は、そのように言っていただければ、ご一緒に「どういうふうに見せたいのか?」を考えさせていただきます。
中には、すぐに購入しないのに行きづらいと思われるお客様もいらっしゃるかもしれませんが、そこは気になさらずに本当に遊びに来る感覚でお越し下さい! すぐには見つからなくても、お気に入りの眼鏡に巡り会えることに、一歩でも近づけるお手伝いをさせていただければ幸いです。
ぜひ、お気軽にお店にお越しいただいて、いろいろな眼鏡を掛けてみてください。
Photo&Text:Toshiyuki Araoka