「職人泣かせ」のこだわりを持つ眼鏡 CLAYTON FRANKLIN|クレイトン フランクリン

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今までに多くの眼鏡を見てきているので、だいたいの眼鏡の作り方は、なんとくなく想像は出来きてしまいます。
しかし、「この眼鏡は、どうやって作っているのだろう?」と思うことが時々あります。「クレイトン フランクリン」という日本のブランドがありますが、このブランドに関しては今までにどうやって作っているのだろうと思うことが何度もありました。

例えば、以前にもご紹介したメタルのパント型(ボストン)のモデル「606」も、その1つです。見た目は、メタルのフレームの内側に、リング状のプラスチックのインナーリムが収まっています。
その内側のプラスチックのインナーリムの外周は、一番大きいところでメタルの外周とほぼ同じ大きさです。その為、正面からみるとメタルのリムは、ほとんど隠れてしまい見えません。
真上からのぞき込むと、プラスチックのリムが、サンドイッチ状にメタルのリムを挟み込んでいるように見えます。プラスチックが、メタルを巻き込むように挟んでいるので、プラスチックとメタルが一体化したように見えます。

しかし、ここまでは「なんとなく想像の付く範囲」です。

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そこを通り越して、この眼鏡をジッと見ていると、「何かがおかしい」と思ってしまいます。何がおかしいのかと、表から見たり、裏から見たりして、グルっと眼鏡の周りを一周して見ていると、「あること」に気が付きました。メタルの内側のリング状のプラスチックに注目してみると、「表」からの印象と「裏」からの印象が、全く違うのです。「裏」から見えるプラスチックの厚みのほうが、ポッテリと野暮ったいのです。逆に「表」から見えるプラスチックの方が、かなり「スッキリ」して見えます。

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もっとよく見てみると、「表」から見えるプラスチックが、外側から内側に向かってテーパー状になっています。たとえて言うと、「ツボまっていくレモンの端を薄く輪切り」にしたような状態です。クラシックな眼鏡のデザインに、昔のブラウン管時代のテレビのフチが内側に向かって小さくなる形状にちなんで、「テレビジョンカット」という手法がありました。このクレイトンフランクリンは、小さなプラスチックのリング状のパーツを、「テレビジョンカット」にしてしまったのです。

眼鏡を掛けた時に、正面から見るとカットされた部分が、さらりとボリュームダウンされ、洗練された感じに見えるのです。こんなに細いリング状のプラスチックを、いったいどうやって内側を削るのだろうと考えるだけで、眠れなくなってしまいます。「言わなきゃ分からないよ。」という言葉で片付けされてしまいがちな「こだわり」ですが、おそらく、この「こだわり」に職人さんたちはかなり泣かされているはずです。普通に考えたら、こんな一手間どころか二手間も三手間もかけた眼鏡は、なかなか作れないです。

 

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CLAYTON FRANKLIN|クレイトン フランクリン
PRODUCTNAME: 606
COLOR: AGP/MDM
PRICE: 32,400 yen(w/ tax)

クレイトンフランクリンの魅力は、職人たちの技術に支えられた、一見すると見過ごしてしまいそうな「繊細な美意識」にあると思います。

この「職人泣かせ」の逸品、ぜひお手にとって見ていただきたい眼鏡です。

Text&Photo Toshiyuki Araoka

 

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