対談 | 眼鏡とアンティーク家具 ブリティッシュ・クラシックの魅力(前編)

INTERVIEWSAVILE ROW

LloydsAntiques27

クラシックなファッションをはじめとして経年変化を楽しめるもの選びを楽しむ価値観が、人々のあいだに定着しつつある昨今。ブリンクでも、クラシック眼鏡の筆頭、イギリス生まれのSAVILE ROW | サヴィル ロウを愛用するお客様が増えています。

そこで「ブリティッシュ・クラシックの魅力とはなんだろう?」をテーマに、ブリンク外苑前 マネージャー・矢澤直人がアンティーク家具店「ロイズ・アンティークス」副社長の久保洋平さんを訪問。
眼鏡と家具にまつわる、イギリスのものづくりの魅力やいま取り入れたいクラシックスタイルについて、対談をさせていただきました。

LloydsAntiques02

矢澤:ロイズ・アンティークスさんは、お店を開いてどれくらいですか?

久保:オープンは、1988年ですので31年になりますね。僕の父が創業しました。イギリスのジェントルマンスタイルを日本に持ち込みたいという思いから、上質なアンティーク家具をセレクトし紹介したのが始まりです。

矢澤:ヨーロッパのアンティーク家具をいち早く紹介した、さきがけともいえるお店ですよね。

久保:イギリスならではの重厚な木の家具はもちろん、北欧家具にインスパイアされた機能的なもの、スタイリッシュなイタリア製の家具など、ヨーロッパの古いものを合わせたミックススタイルを提案しています。

矢澤:イギリスといえば、ブリンクでは、サヴィル ロウというブランドを扱っているんです。

久保:とてもクラシックな眼鏡ですね。

LloydsAntiques04

矢澤:サヴィル ロウの前身は、1932 年にロンドンで創業した「アルガワークス」という歴史ある眼鏡工房で作られていた眼鏡なので、本当のクラシックですね。当時の国営医療保険制度のもと、医療品として国民に支給する眼鏡として政府より委託されて生産されたものなんです。

久保:そのことは、デザインに関係がありますか?

矢澤:国民に支給するものなので、男性、女性、お年寄りからこどもまで、いろいろな顔の形や大きさに合うように、さまざまなデザインが作られていたそうです。その後、1980年代には、アメリカの会社に買収されますが、イギリス生まれの貴重な技術を生かすため「サヴィル ロウ」(ロンドンにある通りの名前)というブランド名で展開されました。のちにイギリスの眼鏡会社に権利が移り、小さな工房として再スタートしたんです。そうした紆余曲折を経て、イギリスに戻ってきたというストーリーもすごくいいなと僕は思っています。

久保:同じブランドなのに、形も色もかなりバリエ−ションがありますね。

矢澤:なぜかというと、サヴィル ロウは、いわゆる「おあつらえ」、つまりカスタムメイドの眼鏡だからなんです。

久保:いろいろと選べるということですか?

矢澤:フレームカラーは、ゴールド、シルバー、つやあり、なし、彫金から選べますし、レンズサイズもバリエーション豊富です。つるの形状も選べますよ。セル巻きといって、フレームにプラスチックを巻きつけてカスタムするなど、かなり自由にあつらえることができるんです。

LloydsAntiques19

矢澤:一番上はパント型で、縄手形のテンプル。二番目は、黒のレザー巻きでホッキーサイドテンプル、下はクアドラといって四角っぽい形です。

久保:それぞれかなり雰囲気が違いますが、どれもいいですね。

矢澤:メタル眼鏡ひとつとっても、形が違ったり、耳に掛けるつるの位置が違ったり。お客様それぞれの顔の形とお好みに合わせて選べるのはもちろん、素材によって、掛けた時の印象ががらりと変わるんです。かゆいところに手がとどく眼鏡なんですよ。

LloydsAntiques11

例えば、いま久保さんに掛けていただいているのは、最近入荷した鼻パッドのないものです。久保さんは、鼻のラインが綺麗なのでとても似合いますね。

久保:思ったより、しっくりきますね。

矢澤:1920〜30年代までは、眼鏡のディテールに鼻パッドはほぼ見受けられません。一山(いちやま)といって、ちょうどいま掛けていただいているような、金属を曲げて鼻にのせるだけのタイプが主流でした。一山を日本人が掛けると、どうしても、ずりおちてしまいがちなんですが、今回は私たちから本国にリクエストをして、山の部分をすこし高くしてもらいました。言ってみれば、ジャパンフィット・モデルですね。一山ならではの、すっきりとした掛け心地とクラシック感は保ちつつ、より掛けやすいものになりました。

久保:一見、掛けにくいデザインも、日本のお店としてそうやって工夫して提案することで違ってきますね。

矢澤:一見、という意味では、アンティークの家具というのは、ちょっと敷居が高く感じることもあって、お店に入る時に構えてしまうことも、僕には、正直、あるんです。サヴィル ロウも「オーダーメイド」ということで、難しく考えてしまう方もいらっしゃる。久保さんは、そういうところは、どう考えていらっしゃいますか?

久保:もちろん、お店には気軽に入っていただきたいと思っています。と同時に、上質なアンティークを扱っているという自負もあります。そのことが、敷居が高いと感じさせている理由なのであれば、ある意味、褒め言葉かなと思って受け止めているかもしれません。三千数百点の在庫を揃え、商品も、ディスプレイも、毎週変化しますし、基本的に一点ものを扱っています。

LloydsAntiques23

矢澤:毎週とは、すごいですね。

久保:ご提案の仕方を変えながら、イギリスだけにこだわりすぎず、いまの住空間に合うものを幅広く揃えていますので、気軽に足を運んでいただけたら、自分の好みに近いものが見つかるのではないかなと思います。

矢澤:確かに。これだけたくさんの種類の一点ものが揃うわけですから、臆せずに何度か来てみれば、自分の感覚にフィットするものが見つかるはずですよね。

【今回久保さんにかけていただいた一山のメガネ、ウィンザー】

blinc photo_photo_SR01

blinc photo_photo_SR02
SAVILE ROW | サヴィル ロウ
PRODUCT NAME: OSRC3 WINDSOR
COLOR: Gold Shiny
PRICE: 38,880yen(w/tax)
※こちらの価格は2019年9月時点のものです。

後編では、アンティーク家具の魅力について、久保さんに詳しくうかがってみたいと思います。

Text&eEdit:Saiko Ena

〒107-0062 東京都港区南青山2-27-20 植村ビル 1F
南青山3丁目交差点から30メートル,東京メトロ銀座線 外苑前駅 1a 出口より徒歩2分
営業時間  12時 ~20時(土日祝日は11時 ~20時)
定休日    月曜日 (月曜日が祝日の場合は、営業。翌火曜日が休み)
Tel 03-5775-7525

BRANDS

C
D
E
F
G
I
J
K
L
M
N
O
P
R
S
T
V
Y